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甲子園進化論の書評と気になった話

こんにちは、ばっつぁんです。ネタ確保のため色々やっていきますよ

今年も甲子園大会が開かれましたね。昨日も超乱打戦や初のタイブレークもあり、今日も注目投手の金足農の吉田投手が14奪三振勝利や花咲徳栄が夏連覇に向けて一歩進めた等、今年も見どころさんも多くて何よりです。という事で甲子園に関する本のレビューをします。

書評

 

まず最初に、太田幸司と言う投手を知っていますでしょうか?

甲子園の中にはアイドル級の人気を誇る投手がいます。5期連続出場の荒木大輔や定岡正二等(チョイス古い)様々な人気投手が甲子園に出ていますが、太田幸司は元祖甲子園のアイドルと呼ばれた投手です。

三沢高校のエースとして、女性のハートを鷲掴みにし、更に東北勢で戦後初の決勝戦に進出しました。松山商との試合は2006年の早稲田実業と駒大苫小牧の決勝戦と同様、規定イニング*1でも決着がつかず再試合になり、再試合でも一人で投げ抜きましたが結果、負けてしまいました。その事から悲劇の投手とも言われています。

その後、プロ野球選手になり、今は無き近鉄や巨人等でプレイしていました。

前置きが長くなりました。

 

 どういう事が書かれているかと言いますと、『何故高校野球が人気なのか』と『甲子園をもっと盛り上げるには?』 の2つです。

その中でも太田さんが一番言いたいことは甲子園を盛り上げるには?ですね。太田さんは甲子園を盛り上げるために野球をやる女子をもっと増やそうと言っています。

というのも野球をやる人、つまり競技人口が減っています。一方でサッカー等の他のスポーツはどんどん増えていったり、減らずに安定したりしています。ですが、観るスポーツとしての野球は衰えていません。

 実際、女性のニーズに合わせて球場運営をしたオリックスや広島カープが売上げを上げた話があります。オリ姫やカープ女子ですね。

このように、女性が野球を観る機会が増えていますが、まだ、やる機会が少ないと訴えています。実際、太田さんは女子野球に尽力を尽くしており、彼がバイザーになって女子プロ野球が創られたのも新しい話です。

 女性でも野球をプレイする場を与える。つまり、女性でも高校野球の選手として甲子園に出る事で野球はもっと盛り上がると仰っています。それが出来ないとしても女子硬式野球で決勝だけでも、甲子園でプレイさせたらとも言っています。

それが出来たら親が娘がキャッチボールをすることも見るかもしれません。

 でも、問題が山積みなんですよね……

まずは老害と呼ばれてしまうような大人の存在。

野球とは何も関係のない役員がバッターボックスでスイングをした女性部長に酷く怒ったのですが、その理由が「女性が神聖なバッターボックスに入ったら高齢ファンからクレームが来る」と恐れたから、楽しんでいる所に水を指す為に権力を濫用したとしか言いようがない事例がありました。

※これでもオブラートに包んでいます

blogos.com

 このように、今も「女は野球なんてやらずにソフトボールをやれ」のような考えを持っている人が多いように見られます。サッカーやバスケ等はそんなことはないのに何ででしょうねぇ……

とはいえ、何処もそうですけど棚に上げる女性も相当だとは思いますけどね。

後は、根本的なこととして練習です。男性と女性とでは体力から違います。

高野連自体は結構選手に気遣っています。当初は25回まででしたが板東英二さん(忘れがちですが甲子園最多奪三振記録を持っていてプロ野球選手でもあります)がキッカケで18回までになりました18回が15回になったのも80回記念大会、平成の怪物である松坂大輔選手の世代がキッカケです。いい投手でも全員が松坂大輔のような怪物では無いからです

 高野連は高野連なりに選手の体を気遣っている事が伺えると本書でも言っています

と言っても一番はその高校の監督等の高校の大人達です。

いまだに昔のような根拠のない根性論とか、ただ疲れるだけの長時間練習とか、一人の投手に毎試合完投させるとかあるんです。

酷い場合は暑いのに水飲むなとか体罰とか人の命をかけていないのに軍隊のように上下関係が激しい等何処の昭和だよ!なとこもありそうです。独断と偏見ですが。

こういう練習を女子にもやらせるの?と言いたいです。勿論実績を出しているところは実績を出していますし、荒れた高校を更生するために敢えてやっている所もあります。去年そういう高校が有りました。ですけど、野球も知らない馬鹿にネガ部分を叩かれて炎上する可能性もあるのが現実です。

PL学園が何故黄金世代になったのも桑田さんが長時間練習に疑問を持ち、甲子園優勝投手という実績を持って首脳陣に練習の改革を持ちかけたからだと言われています。

その結果、高1夏までの長時間練習よりも劇的に成長し、しかも毎度の甲子園進出で優勝も経験しています。その経験から、将来、プロ前に潰れる選手を減らすべく、日本特有の体育会系を批評しています。

実際、高校時代、いい投手だった選手がその後(大学やプロ)、活躍せずに潰れてしまう選手も多いです。太田さんもその一人です。

今年から導入されているタイブレークについて。試合を短くする上では抜群ですし、打撃戦になりやすそうですがそれなんかよりも球数制限、連投禁止したほうがいいと思います。同じくトーナメント制であるリトルリーグ等ではそれが当たり前ですのに高校野球はそれが無いのは不思議でしか無いですね。体ができてるからって壊れる時は壊れるのに。

連投禁止はあったほうがいいのですが、球数制限は待ち球戦術がなされてしまう可能性があります。過去の5打席連続敬遠*2と同様、戦術としては有りなんですけどね……

 以上、書評でした。ここからは本の内容とはあんまり関係ない話になります。

気になった話

最後に、今年の甲子園で気になった事があります。もう今更なんですが……

開会式いる?

 いや、無くせとは言っていないんですよ?今年じゃなくても甲子園は暑いので短くしてほしいだけなんですよ。もう20分、30分ぐらいでいいじゃないですか?その方が熱中症になる人が出なくていいんじゃないんですか?

でも、そんなのはいいんですよ。昔からありますし、それよりももっと大きな問題があります。

開会式のテレビ放映っている?

試合ならともかく、開会式で喜ぶのは誰でしょうか?

特撮ファンは間違いなく喜びません。寧ろ殺意が湧いたり、甲子園が嫌いになります。

私も最近の(深夜)アニメが懐古厨ではないけど酷くて信用ならない事もあって特撮にハマっているんですね。グッズは買いませんがファンクラブに入っちゃうほどには。

特にもうすぐクライマックスのビルドの場合はグリスがどうなってしまうのか!?と気になっています。私もです。

更に関西ですと試合でビルドならまだしもルパンレンジャーVSパトレンジャーまで潰れます。しかも2週連続で(え?もう一つある?知らないな。まぁ、見せろとなるんですかね)

東映特撮ファンクラブに入れって事でしょうか?

同じ理由で子どもが高校野球どころが野球嫌いになったりするかもしれません。

野球好き、『試合見せろ』となるので心底どうでもいい、寧ろ嫌です。松井秀喜選手等有名な選手が話をするのならともかく、政府のお偉いさんの話なんかテレビで聞きたくないです。

最後に一般人。余程頭がお花畑だったり昭和脳でもない限り「炎天下なのに可哀想」ってなるはずなので歓迎されません。

これでも言葉は選んでいるつもりなんですけどね。水分補給とか小手先ではなく、有名な選手のみ話をする、それでなくても話を短くする。行進をなくして予め待機しておく等根本的に変える必要があると私は思っています。

以上ばっつぁんでした。

*1:現在は15回までだが当時は18回だった

*2:星稜と明徳義塾の試合で、星稜の4番の松井秀喜選手が明徳義塾の投手に一度も勝負させてもらえなかった事件。如何に松井選手が脅威だったかと懐の深さが伺える事例にもなっている